今日も明日もドラマライフ

ドラマや映画が好きな筆者のブログです。

隣人X-疑惑の彼女-のネタバレあり感想!結局Xは誰だったのかを考察

(当ブログはアフィリエイト広告を利用しています)

隣人X-疑惑の彼女-は惑星難民Xの受け入れを決めた社会で、xの正体を追う記者と疑惑の女性を描くストーリーです。

 

 

サスペンス仕立てでありながら、人間の心理を深く描くシーンも多く、考えさせられる内容となっています。

 

 

今回は隣人X-疑惑の彼女-のネタバレと衝撃の結末を描きつつ、私が感じた映画の感想をまとめたいと思います!

 

 

 

 

 

 

 

 

隣人X-疑惑の彼女-のあらすじ(ネタバレあり!)

 

 

隣人X-疑惑の彼女-は2パリュスあや子さんの小説を原作としている023年12月に公開された日本映画です。

 

 

 

 

 

上野樹里さん、林遣都さん出演のサスペンスストーリーです。

 

 

下記ネタバレを含むストーリーですのでご注意ください!

 

 

 

 

 

 

隣人Xを追う記者たち

 

 

惑星難民Xの受け入れを発表した日本政府ですが、人間の姿そっくりにコピーしたXは人間の中に紛れ込んでおり、誰がXだかわからない状態で不安に駆られていました。

 

 

林遣都さん演じる週刊誌記者の笹はスクープのため、「xの正体」を明かすために怪しい人物を追いかけます。

 

 

その候補の1人でコンビニと宝くじバイトの良子(上野樹里さん)に接近し、交際をすることに。

 

 

最初は取材目的で近づいたものの、良子の素朴で素直な人柄に本気で惹かれていくようになりました。

 

 

同時にxとして怪しまれているのが台湾からの留学生リンは日本語があまり上達せず、アルバイト先の居酒屋でお客から笑われることも多々。

 

 

それでも地震予知の仕事がしたく、前向きに勉強を頑張るリンは同じアルバイトで音楽を目指している拓真と付き合うことになります。

 

 

スクープをどうしても取りたい笹の暴走

 

 

笹は自分を育ててくれた祖母の介護施設の利用料を滞納しており、お金に苦労している事情があることが明かされます。

 

 

このままだと認知症を患っている祖母が施設を追い出されてしまう事態になってしまいます。

 

 

スクープを取ってどうしてもお金を手に入れたい笹がある時、自宅のドアの前で隣人Xと思われる黒い影に襲われる夢を見ます。

 

 

ある日良子の父親だと見せられた写真に写っていたのは笹を襲った白髪の男性でした。

 

 

良子の父親がxだと断定した笹は半ば強引に説得し、良子の実家を訪問します。

 

 

DNA鑑定をするために父親の髪の毛を取った笹は、「本当にごめん」と告げて実家を後にし、良子の父親がXであるという記事を書きあげるのでした。

 

 

週刊誌は話題となり完売し、柏木家にはマスコミが大勢押しかけます。

 

 

しかし、実際にDNA鑑定もしておらず、虚偽の内容が含まれる記事を公開したのでした。

 

 

 

 

良子の父親が本当にXだったのか?

 

 

良子の父親はマスコミの前で会見をすることになります。

 

 

戸籍と思われる書類を手に持ちながら語ります。

 

 

「私はXではありません。

 

私は日本人だと信じてきましたが日本人ではないのかもしれません

 

誰かそれを証明してくれませんか?

 

日本人の誰もが私はxだと証明できる人間はいないのです」(意訳)

 

 

そんな父に良子の母は「暴力を受けていた男性の子を妊娠していた私と娘を守ってくれたんです。彼が誰だってかまわない。血がつながってなくたって関係ないんです。」と打ち明けます。

 

 

この会見をきっかけに世論の批判の矛先は週刊誌に向かうことになるのでした。

 

 

出版社は記事が虚偽であったと謝罪会見を開き、当然記事を書いた笹も同席し、謝罪させられます。

 

 

その後自宅で再度黒い影が表れ、その中にいたのは良子の父親でした。

 

 

良子の父親は「私は悲しい。お前は私の娘を傷つけた。」と笹に怒りをあらわにしますが、

 

私たちXは人間を傷つけてはいけない、と言って笹に直接危害を加えることはありませんでした。

 

 

その後、笹は「私がXでした」という手記を発表し、出版社を退職します。

 

 

また、喧嘩もしたリンと拓真でしたが、結果的に2人は仲睦まじい関係で終わります。

 

 

隣人X-疑惑の彼女-の結末のネタバレ!

 

 

 

記事発表以降、連絡が取れなくなった笹と良子ですが、良子は最後に出版社宛に手紙を送っています。

 

 

そこには「おかげで父親の本当の気持ちが知れた」という感謝の思いがつづられていました。

 

 

手紙を読んで泣く笹は失われたものの大きさを実感するのでした。

 

 

引っ越した良子はブックカフェをオープンさせます。

 

 

それは以前笹が読書好きの良子に向いているのでは、と提案した仕事でした。

 

 

良子のブックカフェに訪れた笹は「本当にごめんなさい」と謝罪し、僕の気持ちは本心でした。と訴えます。

 

 

クラッチくじを持つ良子ですが、

 

 

「スクラッチくじが当たったら会いたいと思います」

 

 

と答え、終わりを迎えました。

 

 

隣人X-疑惑の彼女-結局誰がXだったの?3つの点の意味とは?

 

 

隣人Xを見て一番気になるところは「結局誰がXだったの?」という点ですよね!

 

 

人間のようにふるまい、本人も記憶をなくして自覚がないケースもあり、

 

 

人間と交際し、セックスをして子供を作っているというケースも多いと言われていました。

 

 

DNA鑑定すればわかるのか、どうすれば判別できるのかと週刊誌の記者たちもやきもきしていましたが、

 

 

映画の終盤では手首が意味ありげに映し出され、3つのほくろがある人物とそうではない人が浮き彫りになりました。

 

 

3つのほくろがあった人は

・良子の父親

・拓真

・良子

 

 

 

3つのほくろがなかった人は

・リン

・笹

 

 

でした。

 

 

ほくろ=Xという示唆であればほくろのある3人がXだったという結論になります。

 

 

 

良子と良子の父親は予想通りとして、リンではなく付き合っていた拓真がXだった(そうであれば)だとしたらちょっと予想外でびっくりでした。

 

 

しかし、映画として誰がXかどうかは重点は置いておらず、「その人の中身を見ているのかどうか」ということを伝えたかったのだと思います。

 

 

 

 

隣人X-疑惑の彼女-を見た感想 伝えたかったテーマを考察

 

 

隣人Xはサスペンス仕立てのストーリーでしたが、同時にマスコミの過熱報道の在り方や差別意識など多くの社会問題も扱っているテーマだと感じました。

 

 

特に私が感じた感想をまとめたいと思います。

 

 

隣人X-疑惑の彼女-の感想 ①日本人の奥底に潜む差別意識に切り込む

 

 

得体のしれないxを思い切り差別しようとする日本人たちを見て私が思い出したのは、小学生の時に受けた「部落差別」の授業でした。

 

 

(今でもやっているのかな…)

 

 

産まれた土地が差別されてきた場所だったということだけで差別や不利益を被ってきた人たちがいるというのは当時の私にとっては衝撃的でしたが、

 

 

日本人が元来身分や出身地などで差別をして優越感を得たい人種だったんだろうと思いました。

 

 

Xは人間の形をして誰がxだかわからない、という設定ですが、もし週刊誌が正体を暴いていたら思いっきり差別することにつながるでしょう。

 

 

台湾からの留学生リンに対する日本人の厳しい姿勢や、コロナ初期に感染した人を除外するような態度も同様だと思います。

 

 

笹と良子がXについて議論を交わす場面がありましたが、

 

 

「Xは人間に危害を加える可能性もある」という笹に対して、

 

 

良子は「人を色眼鏡で見ず、ちゃんと中身を見て判断したい」と語っていました。

 

 

私たちは良子のようにその人の内面をしっかり向き合えているのでしょうか。

 

 

私も良子のようにありたいと思いました。

 

 

隣人X-疑惑の彼女-の感想 ②報道のためなら何をやってもいい?マスコミの過熱報道の問題

 

 

笹たちの週刊誌の記者たちはX疑惑の対象者に対してプライバシーの侵害も無視して突っ走ります。

 

 

そもそも週刊誌でXの正体を明かす必要はあるのかと疑問に感じましたが、

 

 

Xが誰なのか追うことは公共の利益に関するから問題ない、と正当化していくところに強い違和感を覚えました。

 

 

さらに良子の父親がXだと報道された後、当然のようにマスコミが自宅に追いかけ、良子の職場や自宅にも集まります。

 

 

こうした過熱報道は実際のニュースを見ていても不快な気持ちになって辛いです。

 

 

マスコミの報道は時にやりすぎて人の心まで傷つけてしまうことがあるということが今作でも伝わってきました。

 

 

隣人X-疑惑の彼女-の感想 ③血縁や人種、国籍を超えた人とのつながり

 

良子の父親がXではないかと疑惑をかけられ、戸惑う中で母親がマスコミに対し「この人が誰でも構わない。私と娘を守ってくれた」と泣きながら訴えました。

 

 

そして実は良子と父親は実は血のつながりがないことがわかります。(マスコミの前で言わなくてもいいのに…と思いましたが)

 

 

良子からは「私には関心がないから」と思われていた父との関係ですが、実は父なりに娘の良子のことを考えていたことがわかりました。

 

 

笹と良子がXについて議論する場面でも「私がXでも好きになった?」と問いかけますが、笹は何も返せずに喧嘩別れのような形になってしまいます。

 

 

この映画が伝えたかったことはお母さんの「お父さんがたとえXだとしても構わない」という一言に凝縮されているのではないかと思います。

 

 

 

 

 

その他気になった疑問点をあげてみると…

 

・良子さんを強引に食事に誘おうとしていたあの男誰?

・リンと似たような風貌の女性が逮捕されたのはなぜ?あれは結局なんだったの?

・タクマがリンに「約束なしでくるな」っていうのは絶対女を連れ込んでいると思ったけど、本当に違う?

(バンドマンは100%浮気するというイメージのせい)

・いやそもそもなんですが、なんで日本は移民xの受け入れを決めた?どういうこと?

 

 

なども個人的にちょっと気になりました。

 

 

演出面としてもぶつ切りに感じるところがあり、正直消化不良で終わってしまったところもあり少し残念でした。

 

 

上野樹里さんのナチュラルな演技、林遣都さんの迫真の演技は素晴らしかったです。

 

 

 

まとめ:隣人X-疑惑の彼女-は惑星難民Xをめぐる迫力ある社会派サスペンス!意外なXの正体にも注目

 

 

隣人X-疑惑の彼女-は突如生活に紛れ込んだ異質なXという生命体をめぐり繰り広げられる差別意識などを顕在化させる社会派サスペンスとなっています。

 

 

我々がもし隣人Xのような異質な存在を受け入れなければいけなくなったら…

 

 

そして今も問題となっている国籍や出身地をめぐる差別問題にどう立ち向かっていくのか…

 

 

についてもリアルに考えさせられるストーリーです。

 

 

記者の笹が追いかけてきた良子は本当はXなのか、疑惑を超えて関係を築けるのかも見どころです。

 

 

興味がある方はぜひチェックをしてみてください!

 

 

⇒隣人X-疑惑の彼女-はAmazonプライムビデオにて配信中!!