映画秒速5センチメートルは2007年公開の新海誠監督のアニメ映画を原作にした実写映画です。
今回は2025年10月公開の映画「秒速5センチメートル」のネタバレありあらすじと私の考察と感想をまとめました!
- 実写映画 秒速5センチメートルのキャストは?
- 実写映画 秒速5センチメートル ネタバレありあらすじ
- 実写映画 秒速5センチメートルの結末は?アニメ映画との違いは?
- 実写映画 秒速5センチメートルを見た私の感想と考察!
- まとめ:秒速5センチメートルは切ない初恋ストーリー!原作アニメよりも未来は明るそう
実写映画 秒速5センチメートルのキャストは?
遠野貴樹…松村北斗
篠原明里…高畑充希
澄田花苗…森七菜
高校生 遠野貴樹…青木柚
水野理紗…木竜麻生
幼少期 遠野貴樹…上田悠斗
幼少期 篠原明里…白山乃愛
輿水美鳥…宮﨑あおい
小川龍一…吉岡秀隆
窪田邦彦…岡部たかし
金子あさみ…中田青渚
戸田宗次郎…田村健太郎
酒井直…戸塚純貴
大野泰士…蓮見翔
柴田治…又吉直樹
田村四季子…堀内敬子
大橋純透…佐藤緋美
砂坂翔子…白本彩奈
実写映画 秒速5センチメートル ネタバレありあらすじ
秒速5センチメートルのネタバレを含みますのでご注意ください!
大人になった貴樹は桜の木を眺めていました
大人になればこの世界のことをわかると思っていた
そう思えなくなったのはいつからだろう
かつてこれほどまで信じていた
この世界の真実
貴樹は科学館を訪れて館長に挨拶をしました。
「これは惑星探査機のポイジャーです。」と館長は貴樹に館内を紹介していきました。
宇宙に残したい言葉、という展示があり、来館者が付箋でいろんな言葉を書いていました。
「人は5万個以上の言葉と出会うそうです。その中から一言残すとしたら、何を選びますか?」
すると、ピンク色の付箋が壁から舞い落ちました。
遠野貴樹は新宿のソフトウェア開発会社で働いていました。
貴樹の後ろでは水野理紗が勤務していましたが同僚とはあまり交流はしていません。
貴樹は外の喫煙所で煙草を吸っていました。
20時になり、同僚たちは飲み会のために会社を出て行こうとしますが、貴樹と理紗は仕事をしていました。
そこに貴樹の上司の窪田が現れます。
「久しぶりだな。一緒に働くの5年ぶりか。
行かないの?俺の歓迎会。
…あれ?もう1人いなかった?」
後ろの席にいたはずの理紗はいつの間にかいなくなっていました。
篠原明里は勤務していた書店を出ていきました。
窪田はエレベーターホールで貴樹に「どう、今のチームは?」と聞きます。
「生産性がない会話が多いですね。無駄な話が多いです。」
「お前、相変わらずだな」と窪田は答えました。
明里はレンタルビデオ屋に寄り、「月とキャベツ」を借りていき、電車で帰宅します。
貴樹が家のベランダで煙草を吸っていると、携帯電話に「日曜日なんだけど、本屋さんとか行かない?」というメールが届いていました。
書店に行く貴樹と理紗。
「季節とかわかってないでしょ。一人だけ長袖着てるよ。」と貴樹は理紗に言われてしまいます。
貴樹が見ている本棚の向こう側では店員として明里が仕事をしていました。
休憩室で店舗に営業に来ていた輿水美鳥と話をしていました。
「例の映画、借りてみましたよ。泣いたっていうシーンはどこですか?」
「内容覚えてないんだよね。あの映画館の雰囲気をふと思い出して泣いちゃうんだよね。
思い出し泣き?したことない?」
「ないですね。」と明里は答えました。
「今を生きてるって感じだね。」と美鳥が答えました。
書店から出た貴樹と理紗。
理紗は「どうする?これからうちに来る?」と貴樹に聞きますが、「今日仕事持ち帰ってるから。」と2人は「また明日会社で」とわかれました。
書店ではダンゴムシコーナーを作り、明里は手書きのPOPを作って飾りました。
朝、明里は駅のホームで隣にいた小学生が「そういえば、人と出会う確率が0.003%って知ってた?」と話しているのを本を読みながら聞いていました。
電車はダイヤが乱れており、遅れが発生。
会社では貴樹が理紗のことを気にしていました。
「水野さん、電車乗れないんでしたっけ?」
理紗はクレーム対応のために取引先に行く予定でしたが、途中で降りてしまいます。
「薬を飲んだから大丈夫だと思ったんだけど、まだ無理だった。」
理紗の家に来た貴樹にコーヒーを淹れながら朝のことについて話をしていました。
「そういえばね、母校の小学生見たよ。
私、私立の小学校に通っていたから。
遠野さんはどんな小学校だった?」
「俺は転勤族で何回か引っ越ししているからな。」
「だから引っ越しが好きなの?」と理紗は聞きました。
「遠野さんは私と一緒にいると楽でしょ。楽だけど、楽しくないよね。
今の会社、楽しくはないけどラクだなって。」
「どういう意味?」と貴樹が聞きます。
「必要以上に話しませんっていう雰囲気を出していれば話しかけられないし、そういうの楽だなって。
楽しくはないけど、楽。ずるいよね。」
理紗は玄関で貴樹に折り畳み傘を渡しました。
この数年間、前に進みたい、届かないものに手を触れたいという思いでただ働き続けた。
かつてあるほど真剣で切実な思いが失われていることに気付き、もう限界だと思い会社を辞めた。
誰にも近づきすぎず、一か所にとどまらず、
誰といつ別れても平気でいられるように。
貴樹の携帯電話には理紗から「私たちは1cmと近づけませんでした。」と内容のメールが届いていました。
小学生の時、明里は転校生として貴樹の学校にやってきました。
明里の隣になった貴樹はノートに「うわばきはよしみ屋で売ってるよ」など明里にこっそり教えていました。
「僕も転校生だったよ。1年前に」と貴樹はノートに書いて明里に教えました。
貴樹と明里は図書館でそれぞれ本を読んでいました。
「電車の音って毎日ずっと違うって知ってた?」
「どうして?」
「乗ってる人の重さのせいなのか、空気のせいか、毎日ちょっと違うんだって。」
貴樹は明里と一緒に放課後猫を見に行き、自販機で飲み物を買いました。
貴樹はコーヒー牛乳を購入し、明里は何を買うのか迷っていました。
「一緒に押しちゃえば」と同時にボタンを押すと、出てきたのは貴樹と同じコーヒー牛乳でした。
図書館で貴樹はボイジャーのゴールデンレコードを明里と一緒に聞いていました。
「貴樹くん、宇宙飛行士になりそう」
「でも倍率めちゃくちゃ低いから。」
「小惑星がいつか地球にぶつかるかも」
すると同級生が貴樹たちのことをからかっていき、明里は「バカ」とつぶやきます。
「明里でもバカって言うんだ。」
桜が満開の下、2人はシャボン玉をしていました。
「大人になったら何がしたい?」と明里が貴樹に聞きました。
「まずは一人暮らししたい。好きな場所に住んで、引っ越ししない。」
「引っ越し、うちはもうないんだろうって言っていた。」と答える明里。
「ねえ、秒速5センチメートルなんだって。桜の花びらが落ちるスピード。」と明里が言いました。
桜の花びらが風で舞い散る中、「雪みたい」とつぶやきます。
踏切を明里が超え、貴樹は待って、と追いかけます。
「貴樹くん、来年も桜、一緒に見れるといいね。」
ごめん、ごめんね、貴樹くん…。
休憩室で明里は自販機のボタンを同時に押していました。
朝から雨が降っており、午前中のイベントが中止になっていましたが、外は晴れてきていました。
美鳥は歩いていると、貴樹に偶然すれ違います。
「遠野君?」と美鳥は話しかけました。
午後から晴れて紙ヒコーキ教室が開催され、スタッフとして明里と美鳥が一緒に参加をしていました。
「さっき10年ぶりに知り合いに会ったの。」と美鳥が言います。
「人と人と出会う確率は0.03%らしいですよ。」と明里が言います。
「私はわりとあるかな。その人のことを考えたら会えたり、会いたい人にはだいたい会えるかな。」
「さっき会った方は?」
「昔、生徒だった子。」
貴樹は外でiPodで音楽を聴いていました。
「おはよう、遠野君。」
高校生の貴樹は「おはよう、今日も早いね。」と答えます。
佳苗は進路希望表がまだ白紙のままでした。
「頭の中は進路どころじゃないものね。絶対に東京に彼女いるよ。」と友達に言われていました。
佳苗はサーフィンをしていましたが、最近では波に乗れず苦戦をしていました。
佳苗はこっそりバイク乗り場で待っており、貴樹が来て「一緒に帰ろう」と言われて嬉しそうな顔を見せます。
コンビニに寄り、貴樹はコーヒー牛乳を選び、佳苗は迷っていました。
佳苗が店を出ると、貴樹は携帯で何かを打っていました。
これ、ありがとう、と佳苗は貴樹にCDを返しました。
「そういうの好きなんだね。」
「たまたまラジオで聞いて。」
「いつもそれ飲んでるよね?」と佳苗は貴樹のコーヒー牛乳を指します。
「東京で売ってなくて珍しくて。」
貴樹は部活の弓道場で教師の美鳥にタバコが見つかり、怒られてました。
「受験勉強のストレス?」と聞く美鳥に貴樹は「先生はなんで教師に?」と聞きます。
話をそらさない、と怒る美鳥ですが、「教師は成り行き。島を出たかったから。」と答えます。
「なんでまた戻ってきたんですか?
どこにいてもたどりつけなかったからですか?」
「焦ってたからね。あの時は立ち止まっていたら死ぬって思っていたから。」
そして美鳥は貴樹に「遠野君がどんな大人になるのか楽しみ。」と声をかけました。
「遠野君、何が好きなのかな。
深いんだよ。遠野君は。」
友だちからは「カラオケ行って海岸行って告白しなよ。」とアドバイスを受けます。
「好きなのバレてると思うんだよね。」とこぼす貴樹。
「言うかどうかで変わるよ。」
お弁当を食べていると、佳苗は校内放送で呼び出されました。
貴樹のバイクが止まっているのを見て、佳苗は一人で携帯電話を打っている貴樹を見つけました。
「今日呼び出されてたね。」
「これ、進路のことで。」と佳苗は進路指導票の紙を見せました。
「遠野君は?東京の大学?」と聞くと、「うん」と答えました。
「だと思った。」
「何で?」
「なんか遠くに行きたそうだから。
私は迷ってばっかり。」
「みんなそうだよ。」という貴樹。
「遠野君も?」
「迷いながらできることをなんとかやったり。」
佳苗は進路指導票を紙飛行機にして飛ばしてしまいました。
2人がバイクで帰る途中、宇宙探査機を運ぶ長いトラックが横切って行きまし。
「時速5キロなんだって。
南種子町の打ち上げ場まで。
今年は久しぶりに打ち上げるんだって。」
姉の美鳥は佳苗を車で海まで送っていきました。
そして佳苗はようやくサーフィンで波に乗れました。
佳苗は放課後に貴樹をバイク乗り場で待っており声を掛けました。
「あのさ…もしよかったら、この後一緒にカラオケとか…行かないかなって。」
2人はカラオケに来ました。
佳苗は「歌えないんだけど、入れてもいい?」と言い、山崎まさよしのOne more time,Once more chanceを入れました。
「お姉ちゃんが初めて映画館で見た映画の曲なんだって。
当時遠距離恋愛していた彼氏がいて。
お姉ちゃん、バカ真面目だったんだけど、彼氏ができてから正しいことを言わなくなった。
親はお姉ちゃんが不良になった、って言ったけど、私は今のお姉ちゃんのほうが好き。
きっとその人に出会って、お姉ちゃんの世界が変わったんだと思う。
なんで別れちゃったんだろう。
やっぱり会えないと気持ちも離れちゃうのかな。」
2人はいつも通りコンビニに寄り、店を出て佳苗は貴樹の背中のシャツを掴みました。
帰ろうとしますが、佳苗のバイクのエンジンがかかりません。
「今日は歩こう。」
2人で田んぼ道を歩いていきますが、佳苗は思わず涙が出てきてしまいます。
すると、人工衛星の打ち上げがあり、空高く打ちあがっていきました。
佳苗は何も言えずに分かれ道で「じゃあまた」と分かれました。
遠野君が他の人と違って見える理由が少しわかった気がした
貴樹は自宅でラジオを聞きながら考えていました
それは本当に想像を絶する孤独な旅
どこまでいけるのだろう…
佳苗は海辺で一人ラジオを聞きながら泣きました。
遠野君は私のことなんか見ていないということに同時にはっきりと気が付いた。
貴樹はメールを作成したものの、保存しますか、についてNoを押しました。
貴樹は上司の窪田と外で会っていました。
窪田は縁日で買ったかき氷を持っており、「知ってる?かき氷っていろんな味があるけど、全部味は一緒なんだよ。」と言います。
「お前、ずっと人と会話してないだろ。外に出たのも久しぶりなんだろ。
雑談っていうのはそういう時にするもんなんだよ。」
そして窪田は科学館の館長の名刺を渡し、「今プログラマーを探しているらしい。俺の大学時代の恩人。」と言います。
貴樹はたこ焼きを食べながら、隣の子どもたちがシャボン玉をしているのを眺めていました。
明里は休憩室で同僚の大橋が就活に落ちて落ち込んでいるのを励ましていました。
「地球が滅亡すればいいのに!」という大橋に「地球に接近している小惑星ならあるよ
1991EVっていう。」と説明します。
そこに仕事で来ていた美鳥が現れました。
「昔から友達多そう。」と明里に美鳥は言います。
「子供の時は転勤族で友達がいなくて。でも一人いましたね。
思い出というよりは今も日常です。
その時に好きなこと、好きな場所、好きな言葉、そういういうものに全部出会ったので。」
美鳥は「この後、昔の教え子と会うんだけどどう?」と明里を誘いました。
美鳥と貴樹は居酒屋で2人で飲みながら佳苗の話をしていました。
「佳苗に遠野君に会うって言ったら1個だけ聞いてきてほしいって言われて。
高校の時に東京に彼女いましたかって。メールをよくしてたからって。」
貴樹は「日記です。」と答えると、美鳥は「知りたい」と言いました。
貴樹はとまどいながら「くだらないことばっかりですよ。例えば島の夕陽ってすごく赤くなる時あるじゃないですか。でもきれいだなって言うよりは怖くなることがあるんです。
自分が望まないことが起こることがある気がして。
逆に黒猫に会うといいことがあったり、PHSを忘れたら流れ星を見たり、理屈じゃ説明できないことが起こったり、世界と自分のつながっている証拠を記録していたんです。」
貴樹は笑ってごまかそうとすると、「笑っちゃだめだよ」と美鳥が言いました。
「今日仕事で一緒だった人が大切な思い出は今も日常だって。そういうの、まっすぐ言えるのいいなって思った。」
明里は店長に頼まれた急な残業を引き受けていました。
貴樹は科学館で館長に「一生出会う5万個以上の言葉の中で、あなたは何を選びますか?」と聞かれていました。
「あの、1991EVっていう小惑星が地球に衝突するって言われてましたよね。」と貴樹は館長に聞きます。
「科学で解明できることは一部ですから。」と館長は答えました
館長はプラネタリウムを貴樹に案内し、プログラムで作成をしてほしいと依頼しました。
「お願いできますか?」
明里は正月に栃木の実家に帰省をし、自分の部屋の思い出の箱から天文手帳を取り出しました。
小学生の時、貴樹と明里は天体観測をしていました。
「明里の名前は明るいの意味からつけられているよな。
俺、明里と一緒にいると明るい気持ちになれるよ。」と貴樹は明里に言いました。
「今日は月が見れないのかな。」
「今日は新月だから見えないよ。」と貴樹は答えます。
「天の川とかは見えやすいかもしれないけど、東京だと見れないかも。」
「いつか一緒に見たいね。」
そして貴樹は明里に誕生日プレゼントとして天体手帳を渡しました。
「目をつぶってもう一度開けると星が見えやすくなるんだって。」
2人で目をつぶりますが、明里は先に目を開けます。
そして2人で手を握って走り出しました。
しかし、明里の引っ越しが決まり、明里は泣きながら公衆電話から貴樹に電話をしていました。
「一緒の中学に行けなくてなっちゃって。春休み中に栃木に引っ越すって。」
「わかった。もういいよ。」と貴樹は冷たく言います。
「ごめんね、貴樹君…。」
明里は実家で天文日記を読み返していました。
2人は天文日記にお互いに手紙を書き、送り合っていました。
遠野貴樹様
いかがお過ごしですか。
貴樹くんは元気でお過ごしのことと思います。
貴樹は鹿児島に引っ越すことを明里に手紙で伝えました。
鹿児島は少し遠いよね
どれくらい離れているのか想像もつきません
そして貴樹は鹿児島に引っ越す前に栃木にいる明里に会いに行く約束をします。
19時に岩舟駅で待ち合わせをしますが、貴樹は当日、雪が降ってしまい電車が大きく遅れていました。
電車の中で貴樹は19時を迎えます。
貴樹は明里への手紙を書いていました。
明里へ
手帳は今明里の元にあるから、便せんに手紙を書くのは初めてです。
大人になるということはどういうことかわかっていないけれど、
大人になって明里に再会してから恥ずかしくない大人になっていたいと思います。
最後に明里のことが、ずっとずっと好きでした。
しかし、ポケットに入っていたその手紙は風で飛ばされてしまいました。
電車はぞの後もずっと止まり、岩舟駅に到着したのは23時15分となっていました。
駅に到着すると、明里が椅子に座っていました。
2人で明里が作ったお弁当を食べ、雪が積もる中桜の木を目指して歩いていきました。
そして歩く中、地球にぶつかるかもしれない小惑星の話をしていました。
「あれ、衝突するのが2009年3月26日らしいよ。」
「貴樹君が30歳になる頃だね。」
「ちゃんとした大人になってるといいな。
どうしようもない大人になっていたら滅亡していい。」
「そしたらここで待ち合わせをしよう。」という貴樹。
「今度は遅れずに来るよ。」という貴樹。
「そうじゃない。地球は滅亡しないし、貴樹くんもちゃんとした大人になっているよ」と明里は言いました。
雪が降る中、大きな桜の木に辿り着き、2人で桜の木を見上げました。
そして木の前で2人でキスをしました。
明里は貴樹を抱きしめ合いました。
翌朝、電車に乗る貴樹を明里がホームまで見送りました。
明里は何かをカバンから出そうとしますが、渡しませんでした。
「貴樹くん、」
明里は電車が出る瞬間に話しかけます。
「明里も元気で!また手紙書くよ!!」と貴樹は電車の中から叫びました。
2009年3月26日
季節外れの雪が東京に降っていました。
注文の漏れがあり、明里が科学館に本を届けに行くことになりました。
館長に挨拶をし、「ちょうど前から来たかったので。」と館内を見て回りました。
そして明里はプラネタリウムを鑑賞していました。
「今日は生解説の日ですよ。」
プラネタリウムの解説は貴樹が行っていました。
「2009年3月26日。今の夜空です。
惑星探査機ポイジャーはゴールデンレコードで地球の音を伝えてくれました。
いつか誰かに見つけてほしいとという思いで。
ポイジャーは地球に戻ることはありません。
宇宙のどこかでポイジャーが旅を続けてくれることを思い出してみてください。」
明里がプラネタリウムの外に出ると、少女が雪が降る窓を見ながら「きれいだね。花びらみたい」とつぶやいていました。
「秒速5センチメートルかな。」と明里が少女に言いました。
そして少女が去った後に落としたチラシを拾いました。
明里はバスで帰る途中、チラシに「プログラミング・解説 遠野貴樹」という文字を発見します。
そしてかつて貴樹に書いた手紙のことを思い出していました。
「この手帳は貴樹くんに渡そうと思って書いています。
今まで貴樹くんに出会うまで明里という名前が好きではありませんでした。
いつでも暗い子と思われていて名前に似合っていないと思われていたからです。
貴樹くんが明るくなったと言われてすごく嬉しかった。
貴樹くんのことが好きです。」
貴樹がプラネタリウムを出ると、天文手帳の近くに手書きのポップが書いているのを見かけました。
貴樹は電車に乗り、帰ろうとしますが、雪が入ってくる電車を見てあの日のことを思い出します。
18:59
桜の木の前に貴樹は到着しましたが、誰もいませんでした。
目を閉じて振り返ります。
その頃、「明里、行こうか。」と明里は男性と一緒に歩いていきました。
貴樹は新しくプログラミングしたプラネタリウムを館長に見せていました。
「少しお顔が変わった気がします」
「30歳になったことですかね。」
「そうですかおめでとうございます。ちょうど地球1周くらいですね。」と館長は言いました。
「少しだけ僕の話を聞いてもらえないですか?
昔、ある人と約束をしていて、2009年3月26日 地球の終わりを一緒に見ようと。
16年前ですし、ちゃんとした約束でもなかったんですけど、もしかしたらって行ったんです。
でもその人は来なくて。地球も終わっていなくて。何にも起こらなかったです。
帰りの電車で、なんでだろうって考えて、僕はもう一度その人と話したかったんだろうなって。
何でもいい。久しぶり?とか元気だった?とか。普通のことを。
その人からも一言何か言ってほしかったって。
人は一生のうちに5万語出会うと言われていますが僕はそんなにいらないです。
自分に必要な一言、一言だけをちゃんと覚えていればよかった。
どこにも覚えてなくて忘れてしまって…。」
館長は「雪の日、同じような約束のことを話している方がいました。」と話します。
「その人は行かないって言ってました。相手にはあの約束を忘れてほしいから。
幸せに生きててほしいから。彼ならきっと大丈夫って。」
貴樹はその言葉を聞いて涙を流していました。
貴樹君はきっと大丈夫、この先もきっと大丈夫だから。
「その人は元気でしたか?」
「ええ」と館長は答えました。
明里は書店を辞めてメルボルンに行くことになり、送別会が開かれていました。
明里は美鳥と一緒にもらった色紙を眺めていました。
美鳥はお元気で、と書いていました。
「好きな人に好きっていうのは難しいよね。」
そして2人は抱き合って別れました。
貴樹は理紗と久しぶりに会いました。
「久しぶり。元気だった?」と会話をします。
そして貴樹は理紗に「ちゃんと流さずに話を聞いてくれるところとか、自分と違うところ、全部好きだった」と告げました。
理紗は「もう遅いよ。」と言いますが、「遅くないか。伝えてくれてありがとう。元気でね。」と伝えました。
貴樹はかつて明里と一緒に歩いた桜の通り道を歩いていました。
踏切で明里とすれ違います。
貴樹は振り向きますが、踏切が鳴り始めて電車が2台通り抜けていきます。
電車が通った後、踏切は開きますが、明里の姿はすでに消えていました…。
実写映画 秒速5センチメートルの結末は?アニメ映画との違いは?
実写映画 秒速5センチメートルの結末は大人になった貴樹と明里が踏切ですれ違うシーンがラストでした。
これは原作であるアニメ映画と同じで、結局は2人がすれ違ってもお互い気付くことなく別々の道を行く…ということを表しているのだと思います。
しかし、アニメと違い、実写では館長の話づてに明里の現在を聞いており、貴樹が思い出を抱えて新たな道を歩き出すことが明確に伝わったように感じました。
★アニメ映画のネタバレはこちら!
dramalife-blues.hatenablog.com
実写映画 秒速5センチメートルを見た私の感想と考察!
実写映画秒速5センチメートルは原作であるアニメ映画のストーリーを基本としながら、大人になった貴樹と明里のオリジナルシーンを多く含んでいます。
アニメ映画で評価をされた美しい風景や音楽なども大切に使われているところも印象的でした。
秒速5センチメートルを見た私の正直な感想をまとめました!
秒速5センチメートルを見た私の感想と考察 ①アニメよりも大人パートがメイン 救いのある未来が感じる
今作を見る前にアニメ映画も見ましたが、実写化するにあたり、大人になった2人のシーンも多く見ごたえがある内容となっています。
正直貴樹の将来に救いがなさ過ぎてちょっと鬱々する展開でしたが、実写の方が貴樹が好きなプラネタリウムの仕事に関わっていたり、理紗ともちゃんと向き合えていたシーンもあったのはよかったです。
また、引きずっていた明里の思い出もきちんと消化できていたような印象があり、救いが持てました。
明里が自分のことを想ってくれていたことをしっかりと胸に刻み、きっと自分なりの道を歩いていくことを決断してくれるような気がしました。
(とはいえ、松村北斗は終始暗い…)
秒速5センチメートルを見た私の感想と考察 ②明里はアニメと同じように別の男性と結婚するのか?
アニメでは明里が恋人と結婚式を行うことが決まっていると語るシーンがありました。
実写でも恋人らしき男性の姿はあり、貴樹のことは過去のこととして捉えているように感じました。
そして紀伊国屋書店を退職し、メルボルンに行くことになったようです。
5年くらい行くのかな、と言っていましたが、恋人と結婚していくことになったのか、それとも自分の仕事として行くのかは明言はされていませんでした。
個人的には結婚が決まったのかな??というのが原作も含めての予想です。
秒速5センチメートルを見た私の感想と考察 ③出会いそうで出会わない絶妙な距離感が最高で苦しい
実写化では大人になった貴樹と明里が近くにいて出会わない!というシーンが多数あり、こちらも「会うのか?ついに再会するのか?」とハラハラさせられました。
実は原作と違って2人が結ばれるのでは…?と感じさせるところもありました。
明里の恋人と一緒のシーンも終盤までなく、明里も貴樹のことをまだ好きなのかなという印象を与える演出により引きこまれてしまいました。
結局直接すれ違ったのはラストの踏切のシーンだけ。
お互いの存在を感じつつ、近くにいても出会うことがない…という絶妙な距離が見ていてドキドキしつつも、会わなくてよかった、という気持ちにもなりました。
人が出会う確率は0.003%というのも作中に登場しましたが、ドラマでは出会いそうで出会わないし、だからこそ今出会っている人たちのことは大切にしなければいけない、ということも考えさせられました。
秒速5センチメートルを見た私の感想と考察 ④ちゃんとした大人になってないけど、それでもいいと思える映画
中学生の貴樹は「ちゃんとした大人になっているかな」と将来について漠然とした不安を抱えていました。
思春期特有の揺らいだ感情が丁寧に表現されており、私も中学生当時に考えていた時の気持ちを思い出してしまいました。
大人になったら悩むことはなくしっかりして何でもできるんだろう、と思っていましたが、そんなことはないことに40になった今でも迷っている私も考えています。
大人になった貴樹はおそらく当時考えていた「ちゃんとした大人」のイメージとは違うように見えました。
でもそれが人間であり、大人だって完璧じゃないし、ましてや「ちゃんとする」なんて難しいこと、悩んでいるのが当たり前なんだというのが伝わりました。
まとめ:秒速5センチメートルは切ない初恋ストーリー!原作アニメよりも未来は明るそう
秒速5センチメートルは原作のアニメを元にしつつも、オリジナルな展開もある実写映画となっています。
私が感じた感想は下記の通りです!
①アニメよりも大人パートがメイン 救いのある未来が感じる
②明里はアニメと同じように別の男性と結婚する?
③出会いそうで出会わない絶妙な距離感が最高で苦しい
④ちゃんとした大人になってないけど、それでもいいと思える映画
個人的には貴樹の将来がアニメよりも明るいきざしが感じられてよかったなと感じました。
ぜひアニメも実写も両方チェックをしてみてください!
★アニメ映画のネタバレ記事はこちら!
dramalife-blues.hatenablog.com