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アニメ映画 秒速5センチメートル ネタバレありあらすじ! 2人の結末を考察!なぜ鬱展開?

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映画秒速5センチメートルは2007年公開のアニメーション映画です。

 

新海誠監督が描く切ないラブストーリーを美しいアニメーションで名作と言われている作品です。

 

今回はアニメ映画「秒速5センチメートル」のネタバレありあらすじと私の考察と感想をまとめました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アニメ映画 秒速5センチメートル ネタバレありあらすじ

 

秒速5センチメートルのネタバレを含みますのでご注意ください!

 

 

第1話 桜花抄

 

「ねえ、秒速5センチなんだって。」

「え、なに?」

「桜の花が落ちるスピード。」

「ふーん、明里そういうことよく知ってるよね。」

「ねえ、なんだかまるで雪みたいじゃない?」

 

「そうかな?」

「ねえ、待ってよ。」

 

明里を追って貴樹は踏切の手前で立ち止まります。

 

 

「貴樹くん、来年も桜一緒に見れるといいね。」

 

 

 

遠野貴樹さまへ

大変ご無沙汰しております。

こちらの夏も熱いけれど東京に比べれば過ごしやすいです。

でも今思えば東京のあの夏も好きでした。

解けてしまいそうな熱いアスファルトも陽炎のむこうの高層ビルもデパートや地下鉄の寒いくらいの冷房も。

 

私たちが最後に会ったの小学校の卒業式でしたからあれからもう半年がたちました。

ねえ、貴樹くん、わたしのこと、覚えていますか?

 

前略

貴樹くんへ。

お返事ありがとう。

もうすっかり秋ですね

こちらは紅葉がきれいです。

今年最初のセーターをおとといだしました。

 

貴樹は生徒会室で手紙を読んでいると、先輩から声を掛けられました。

 

「ねえ転校しちゃうってほんと?」

「はい、3学期いっぱいです。」

「どこ?」

「鹿児島です。」

「そうか、さみしくなるな。」

 

 

最近は部活で朝早いのでこの手紙は電車で書いています。

この前髪を切りました。耳が出るくらい短くしちゃったからもし会っても私ってわからないかもしれないですね。

貴樹くんも少しずつ変わっていくのでしょうね。

 

 

貴樹は自宅で返事を書こうと便せんに向かっていました。

 

 

背景

寒い日が続きますがお元気ですか。

こちらはもう何度か雪が降りました。私はそのたびにすごい重装備で学校に行っています。

東京は雪はまだだよね。

引っ越して来てからもくせで東京の方の天気予報も見てしまいます。

 

 

貴樹は部活動の終わりに友達とベンチでぐったりしていました。

「なあ、栃木って行ったことあるかどうやって行くのかな。」

「さあ、新幹線とか?」

 

 

貴樹は店で時刻表を買い、地図で栃木までの道のりを調べてみました。

 

 

今度は貴樹くんの転校が決まったとのこと驚きました。

お互い転校には慣れているわけですが、それにしても鹿児島だなんてちょっと遠いよね。

いざという時に電車に乗って会いに行ける距離になってしまうのはちょっと寂しいです。

どうかどうか、貴樹くんが元気でいますように。

 

 

前略

貴樹くんへ

3月4日の約束、とても嬉しいです。

会うのはもう1年ぶりですね

なんだか緊張してしまいます

 

うちの近くに桜の木があって、春には花びらが多分秒速5センチで地上にふってきます。

貴樹くんと一緒に春もやってきてくれればいいのにって思います。

 

 

 

貴樹は栃木の岩舟への道のりを調べ、19時待ち合わせを手紙で伝えます。

 

「部活行こうぜ」と友達に言われて「今日部活ダメなんだ」と断ります。

 

 

私の駅まで来てくれるのはとても助かるのですけれど、遠いのでどうか気を付けてきてください。

約束の夜7時に駅の待合室で待っています。

 

 

貴樹は雪が舞う中、電車に一人で乗って岩舟に向かいました。

 

 

明里と会う当日は昼過ぎから雪になった

 

 

小学生の頃の回想

「ねえ貴樹くん、猫、チョビだ。」

「ひとりじゃさみしいよね?」

 

2人は学校帰りにマックに寄って話をしていました。

「あの本どう?」

「なかなか。1人で40億年分読んじゃった。」

「どのあたり?」

「アロマロカリスが出てくるあたり」

カンブリア紀。」と2人は声をそろえてい言います。

 

 

 

僕と明里は精神的に似ていたと思う。

僕が東京に転校してきた1年後に、明里が同じクラスに転校してきた。

まだ体が小さく病気がちだった僕らはグランドよりも図書館が好きで、

だから僕たちは仲良くなり、そのせいでクラスメイトからからかわれることもあったけど2人でいればそういうことは怖くはなかった

 

僕たちはいずれ同じ中学に通い、ずっと同じだとどうしてだろう、ずっとそう思っていた。

 

 

貴樹は新宿に到着すると、切符を買い電車にのりこみます。

 

新宿駅に一人で来たのは初めてでこれから乗る路線も僕には初めてだった。

ドキドキ、していた。

これから僕は明里に会うんだ。

 

 

ある日、貴樹は明里から転校すると電話で告げられました。

「え?転校?

「校章どうするの、せっかく買ったのに。」

「栃木の公立に行くって。葛飾のおばさんの家から通いたいって言ったんだけど、もっと大きくなってからじゃないとだめだって。」

 

「わかった、もういいよ。もういい。」

 

「・・・ごめん・」

 

耳が痛くなるほど押し当てた受話器の向こう側であかりが傷つくのがわかった。

でもどうしようもなかった

 

乗換のターミナル駅は帰宅を始めた人で込み合っていて誰の靴も雪を吸ってぐっしょりと濡れていて空気は雪の日の独特のにおいに満ちて冷たかった。

 

 

貴樹は宇都宮線に乗り換えようとしますが、雪の影響で電車が遅れているとアナウンスが入ります。

 

僕はその時まで電車が遅れるという可能性を考えもしなかった

不安が急に大きくなった

 

大宮駅を過ぎてしばらくすると風景からは建物があっという間に少なくなった

 

 

途中、久喜で後続電車の遅れのために途中で10分ほど停車をします。

 

 

駅と駅との間は信じられないくらい離れていて、信じられないくらい停車した

 

 

貴樹は小山から乗り換えします。

 

 

約束の19時になっていました

 

窓の外の見たことのないような雪の荒野もじわじわと流れていく時間も痛いような空腹も、僕をますます心細くさせていった

 

約束の時間を過ぎて今頃あかりは不安になりはじめていると思う

あの日、あの電話の日、僕よりもずっと不安なきもちを抱えているあかりに優しい言葉をかけることができなかった自分がひどく、恥ずかしかった

 

 

卒業式の日、あかりは貴樹に「じゃあ、さよならだね」と声を掛けました。

 

 

明里からの最初の手紙が届いたのはそれから半年後、中1の夏だった

彼女からの文面はすべて覚えた

約束の今日から2週間かけて僕は明里に渡すための手紙を書いた

明里につたえなければいけないこと、きいてもほしいことは、本当にたくさんあった

 

 

「大変お待たせいたしました、宇都宮行き、発車します」とアナウンスが流れました。

 

 

ようやく小山に到着。

 

しかし、乗り換えの両毛線は大幅に遅れるというアナウンスがありました。

 

 

とにかく明里の待つ駅に、向かうしかなかった

 

 

しかし雪は吹雪となりさらにひどくなっていきました

 

貴樹はポケットに入れていた手紙を落としてしまい、さらに風で飛ばされてしまいます。

 

 

両毛線がようやく動き出ますが、電車は停車します。

 

「降雪のため少々停車します。現在のところ復旧のめどはたっていません。」

 

貴樹くんお元気ですか

部活で朝が早いので、電車で手紙を書いています

 

 

手紙から想像する明里はなぜかいつも一人だった

電車はそれから結局2時間何もない荒野に停車した

たった1分がものすごく長く感じた

時間ははっきりとした悪意を持って僕の上をゆっくりと流れていった

僕はきつく歯を食いしばり、泣かないように耐えてるしかなかった

明里、どうか、もう家に…帰っていてくれればいいのに。

 

 

時計は22時をすぎていました

 

 

岩舟駅にようやく到着しますが、すでに23時15分となっていました。

 

 

 

駅の待合室に行くと、そこには明里がベンチで待っていました

 

 

「明里…」

 

明里は貴樹に気付くと、手を握って涙を流しました。

 

 

「それから、私が作ったから味の保証はないんだけど、食べて」とお弁当を差し出します。

「お腹空いてたんだ。」

 

おにぎりを食べて貴樹は「今まで食べた中で一番おいしい」と絶賛

 

 

「鹿児島かー」

「遠いなー」

「栃木も遠かったけどね」

 

駅員さんから駅を閉めますよ、と言われて2人は外に出ます。

 

 

2人は雪が積もっている町を雪を踏みしめながら歩いていきます。

 

「見える?あの木」

 

「手紙の木?」

 

「桜の木。

 

ねえ、まるで雪みたいじゃない?」

 

2人は雪が積もった桜の木の前に立っていました

 

「そうだね」と貴樹は答えます

 

そして、2人はキスをしました

 

その瞬間、永遠とか心とか魂とかそういうものがどこにあるのか分かった気がした

13年間生きていたことを分かち合えたように思い、次の瞬間、たまらなく悲しくなった

 

明里のそのぬくもりを、その魂をどのように扱えばいいのかどう持っていけばいいのかそれが僕にはわからなかったからだ

僕たちもこの先もずっと一緒にはいられないとはっきりとわかった

僕たちの前にはいまだ巨大すぎる人生が茫漠とした時間が、横たわっていた

 

でも、僕を捕らえたその不安はゆるやかに溶けていき、あとには明里りの柔らかな唇だけが残っていた

 

 

明里は貴樹に抱き着き、2人は深く抱きしめ合いました

 

 

その夜、僕たちは畑の脇にあった小さな納屋で過ごした

古い毛布にくるまり長い間話していつの間にか眠っていた

 

朝動き始めた電車に乗って、僕は明里と別れた

 

明里は駅のホームまで見送りに来ます。

 

 

「あの、貴樹くん…ずっとこの先も大丈夫だと思う。絶対。」

 

明里も、元気で、元気で、手紙書くよ。電話も

 

 

明里への手紙をなくしてしまったことを明里には言わなかった

あのキスと前と後では世界が何もかも変わってしまったように思うから

 

明里は遠野貴樹様宛の手紙を渡せずにいました。

 

 

彼女を守れるだけの力が欲しいと強く思った

それだけを思いながら窓の外の景色を見続けていた

 

 

 

 

 

第2話 コスモナウト

 

風が吹く中朝陽を見る2人

 

 

田園が広がる中バイクに乗っている花苗に車に乗りながら姉が話しかけました

 

「花苗、放課後行くの?」

 

「うん、お姉ちゃんは?」

 

「いいよ。でも勉強もちゃんとやりなさい。」

 

 

朝、花苗は弓道場で練習している貴樹におはよう、と挨拶します。

 

「今朝も早いね。」

「澄田も、海行ってきたんだろ」

「がんばるんだね。」

「そんなにでも、またね、遠野君。」

 

 

学校では進路希望表が配られており、昼食時に友人と話をしていました

 

「はなえは?就職だって?」

「遠野くんばっかね。」

「あいつ絶対に東京に彼女いるよ」

「そんなー」

 

 

花苗はサーフボードを持ちながら海辺で海を眺めていると姉がやってきました。

 

「まだうまくいかない?」

「どうしちゃったのかな。」

「あんまり悩まない方がいいわよ。そのうちのれるようになる」

「お姉ちゃんは気楽でいいな

 

 

このままじゃ卒業までいないじゃない

 

貴樹は弓道部で練習に励んでいました

 

 

ありがとう、お姉ちゃん、と言い、花苗は学校で車を降ります

 

「送っていくわよ」

「ううん、カブで帰る」と花苗は姉の申し出を断りました。

 

 

夜になり、貴樹が部活を終わって帰ろうとするのを見計らって花苗は自転車置き場で会います。

 

「今帰り?」

「遠野君も?」

「なあ、一緒に帰らない」

 

 

私に犬みたいなしっぽがあったら嬉しさを隠せずにぶんぶん振ってしまったに違いない

私は犬じゃなくてよかったなとほっとしながらおもってそういうことに我ながらバカだなってあきれて遠野君との帰り道は幸せだった

 

最初から遠野君は他の男の子とは違っていた

 

中2のその日のうちに好きになって、彼と同じ高校に行きたくて頑張って勉強してそれでもまだ遠野君の姿を見るたびにもっと好きになってそれが怖くて毎日が苦しくなってでも会えるたびに幸せで

自分でもどうしようもなかった

 

コンビニで買い物をする2人

「遠野君また同じの」とコーヒー牛乳を選んでいました。

「澄田はいつも真剣だよね。ものすごく」といつも悩む花苗に言いました。

 

 

遠野はコンビニの前で携帯でメールを打っているのをはなえが見かけます。

 

遠野君は時々誰かにメールを売っていて、それが私宛のメールならいいのにっていつも、どうしても思ってしまう

 

 

花苗がかえると自宅の犬が出迎えてくれました

 

貴樹がバイクに乗って帰るのを手を振って見送ります

 

 

花苗は昼休みに進路指導室に進路希望表を出していないと先生に校内放送で呼ばれてしまいます。

 

「澄田先生はなんて言ってるんだ?

「どうしても決められないなら県内の短大はどうだ?

 

 

お姉ちゃんは関係ないのに…

 

 

花苗はサーフィンで波に乗れず苦しんでいました

 

 

だってお姉ちゃんにねだってはじめたサーフィンも一番大切なあの人のことも、私は、全然…

 

 

花苗はいつものコンビニで飲み物を買い、バイクで帰る途中、貴樹のバイクを見つけます。

 

貴樹は携帯を眺めていました

 

遠野君がいる場所に来ると、胸が少し苦しくなる

 

「遠野君」

「澄田よくわかったね

遠野君の単車があったから来ちゃった いい?

嬉しいよ今日は単車置き場で会えなかったからさ。」

 

彼は優しい 時々泣いてしまいそうになる

 

「遠野君は受験?」

「うん、東京の大学を受ける」

「そうか、そうだと思った。」

「どうして?」

「遠くに行きたそうだもの。なんとなく。」

「澄田は?」

「私、明日のこともわからないのよね。」

「誰だってそうだよ。」

「遠野君も?全然迷いなんかないように見える。」

「できることをやっているだけ。余裕ないんだ。」

「そうか、そうなんだ…。」

 

花苗は進路希望表を紙飛行機にして飛ばしてしまいます。

 

 

それは夜の空に風で飛ばされて消えて行ってしまいました

 

 

2人でバイクに乗り、帰宅途中、大きなトラックが長い貨物を乗せて横切っていきました。

 

 

「すごい」と貴樹がつぶやきます。

「時速5キロなんだって。

南種子町の打ち上げ場まで。

今年は久しぶりに打ち上げるんだって。」

「ああ、太陽系のずっと奥まで行くんだって何年もかけて。」

 

大雨が降り出し、雨に濡れながら2人はバイクに乗っていきました

 

夕飯の支度をしながら花苗の姉と母は話していました。

「あんた、花苗の進路ちゃんと相談のってやんなさいよ。ぼんやりした子なんだから。」

「大丈夫よ。私もああだったな。」

 

「ねえカブ、遠野君もわからないんだって。私も一緒なんだ。」と犬に話しかけていました。

 

 

貴樹は自宅で本を読みながら考えていました。

 

それは本当に想像を絶するくらい孤独の旅であるはずだ

本当の暗闇の中ををひとむきに一つの水素原子にめった出会うこともなく、

ただだた深淵にあるはずと信じる世界の秘密に近づきたい一心で

僕たちはそうやって、どこまでいくのだろう

どこまでいけるのだろう

 

 

貴樹は今朝の夢というタイトルでメールを作成し保存します。

 

 

出すあてのないメールを打つくせがついたのはいつからだろう

 

 

姉が花苗に話しかけます

「花苗、あんた進路決めたの?」

「決めたの、ひとつずつできることをやるの、いってくる。」

 

花苗は海に行き、サーフィンに向かいます

 

あの日からいくつかの台風が通り過ぎそのたびに島は少しずつ涼しくなっていった

サトウキビを揺らす風がかすかに冷気をはらみ、空が少し高くなり雲の輪郭が優しくなって

カブに乗る同級生たちが薄いジャンパーを羽織るようになった。

 

私が半年ぶりに波の上に立てたのはまだかろうじて夏が残る10月の半ばだった

 

 

昼食のお弁当タイムに友人たちと他愛ない話をしていました。

 

「佐々木さん山田から告白されたらしいよ。」

「なんかうれしそうね、遠野君と何かあったの。」と言われる花苗。

 

私だって今日遠野君に告白するんだ

波に乗れた今日言わなければ、ずっと言えない

 

 

放課後に花苗は貴樹を待っていました。

 

「今帰り?」

「じゃあ一緒に帰ろうよ。」

 

2人はまたいつものコンビニに寄ります。

貴樹はいつものコーヒー牛乳を買います。

 

「あれ、澄田、今日はもう決まり?」

 

花苗は貴樹と同じコーヒー牛乳を買いました。

 

店を出た花江は貴樹の着ているシャツをつかんでうつむきます。

 

「どうしたの?」

 

「・・・しないで。」とつぶやく花苗。

 

もう、ごめんなんでもないの

 

2人はバイクのエンジンを入れますが、花苗のバイクのエンジンがかかりません。

 

「調子悪い?変だな?」

 

「プラグの寿命なんじゃないかな。今日はここで置かせてもらって、後で家の人に取りに来てもらおう。」

 

私だけ歩くよ、という花苗に貴樹は「俺も歩きたいんだ。」と言い、2人で田んぼ道の中を歩きました。

 

ヒグラシが鳴く中、2人で無言で歩きます。

 

遠野君、お願い…

涙を流してしまう花苗

 

「どうしたの?」

「ごめん、なんでもないの、ごめんね。」

 

お願いだから私に、優しくしないで…

 

 

すると空に発射したロケットの光が見えて空高く進んでいきます。

 

2人は思わず空を見上げてロケットを見送りました。

 

空にはロケットが通った後のけむりが残っていました。

 

 

必死に、ただやみくもに空に手をのばしてあんなに大きな塊を打ち上げて、気が遠くなる程遠い何かを見つめて。

 

遠野君は他の違って見える理由がほんの少しだけわかった気がした

同時に遠野君は私を見ていないんだということが分かった

だからその日、私は遠野君に何も言えなかった

 

 

家に帰ると、犬のカブが迎えに来ており、貴樹に手を振って別れました。

 

 

遠野君は優しいけれど、でも、遠野君は私のずっと遠く、遠くの何かを見ている

私が遠野君に望むことはきっと叶わない

でも明日も明後日もどうしようもなく好きなんだと思う

遠野君のことだけを思いながら泣きながら眠った

 

 

 

 

第3話 秒速5センチメートル

 

貴樹はサンドイッチをかたわらに自宅でパソコンで作業をしていた

 

外に出ると桜の木にはきれいな花が咲いていました。

 

貴樹は踏切で女性とすれ違い、何かにハッと気づきます。

 

今振り返ればきっとあの人も振り返ると強く感じた

 

踏切に電車が通り、女性の姿は見えなくなっていました。

 

 

 

新宿駅を降りて貴樹は歩いていきます。

 

寒空の中、息が白くなります。

 

 

携帯電話の着信があるが、貴樹は出ませんでした。

 

貴樹に電話をした女性はふと空をみると雪が待っていました。

 

貴樹も空から舞ってきた雪を見つめていました。

 

 

駅のホームで明里は両親に見送られていました。

「お正月までいればいいのに」

「でもいろいろ準備があるから。」

「なにかあったらいうのよ、明里」

「来月には式で会うんだから、そんなに心配しないで。」

 

 

明里は電車に乗りながら本を読んでいました。

その手には指輪が光っていました。

 

電車に乗りながら不安そうな顔を浮かべて明里窓の外を見ていました。

 

夕べ昔の夢を見た

私も彼もまだ子供だった

きっと昨日見つけた手紙のせいだ

 

それはあの時渡せなかった貴樹への手紙でした。

 

貴樹がベランダでタバコを吸っていると、電話の着信が鳴るのに気が付きます。

そしてメールが届いていました。

 

女性は職場で貴樹宛に長文のメールを送っていると上司から水野さん、と呼ばれて席を立ちます。

 

ただ、生活をしているだけで悲しみはそこに積もる

陽に干したシーツにも歯ブラシにも携帯電話の履歴にも

 

貴樹はエレベーターに乗って鍵を落としてしまいます

 

「こんにちは遠野君 お元気ですか

私は遠野君に伝えなければいけないことがあります」とメールには書かれていました。

 

あなたのことは今でも好きです

3年間付き合った女性がメールにそう書いてあった

 

でも私たちはきっと1000回もメールのやりとりをして心は1センチくらいしか近づけませんでした。と。

 

 

 

この数年間、とにかく前に進みたくて、届かないものに手を触れたくて、

それが具体的に何を刺すのかほとんど脅迫的な思いがどこから湧いてくるのかもわからず僕はただ働き続け、気づけば日々弾力を失っていく心がただ辛かった。

 

そしてある朝、かつてあるほど真剣で切実な思いが失われていることに気付き、もう限界だと思い会社を辞めた。

 

 

 

 

コンビニに入ると山崎まさよしのOne more time,Once more chanceが聞こえてきました。

 

昨日夢を見た

ずっと昔の夢

 

その夢の中では僕たちはまだ13歳で

そこは一面の雪に覆われた広い田園で

人家の灯りは遠くにまばらに見えるだけで

新雪には私たちの足跡しかなかった

 

またいつか桜を見ることができると

私も彼も迷いなくそう思っていた

 

 

貴樹は踏切で女性とすれ違い、振り向きますが、電車通り過ぎてしまい、その女性の姿は見えなくなってしまいました…。

 

 

 

 

 

アニメ映画 秒速5センチメートルの結末は?鬱展開?のラストシーンの意味を私なりに考察!

 

アニメ映画 秒速5センチメートルは3話構成となっており、ラストの3話「秒速5センチメートル」では大人になった貴樹と明里の姿が描かれていました。

 

ラストシーンでは貴樹と明里らしき女性が踏切ですれ違うシーンで終わりとなります。

 

貴樹は後ろを振り向きますが、女性は振り返らずにそのまま歩き去って行きました。

 

女性が明里だったのかどうかはわからないままのラストでしたが、もし明里だとしたら、

 

 

結局どこかで明里の面影を探してしまう貴樹と他の男性と結婚することを決めた明里の違いこそが今の2人の過去への気持ちを如実に表しているのでしょう。

 

 

お互いを想っていた貴樹と明里ですが、栃木と鹿児島の遠距離恋愛の末、結局「また桜を一緒に見ることなく」自然消滅的な形で別れてしまったようでした。

 

中学生の時にはお互いが好き、という気持ちだけで前に進んでいた貴樹と明里ですが、大人になり、それだけでは一緒にいられないという世知辛い現実を突きつけているようにも思えました。

 

特に貴樹は会社を退職し、おそらくフリーランス?として自宅で仕事をしているようですが、一人タバコを吸っていたり孤独感を持て余しているような印象です。

 

中学・高校時代にはかっこよかったはずの貴樹の落ちぶれた姿(にも見える)になるのを見ると、結末が鬱…という感想も多いようです。

 

落ちぶれた貴樹というよりは「現実の壁にぶつかった貴樹」の姿として会社を辞めた貴樹がわかりやすかったのではないかと思いました。

 

3年付き合った恋人とも「1000回もメールのやりとりをして心は1センチくらいしか近づけませんでした」という点も、貴樹が明里へ未練が心のどこかで残ってるようにも感じました。

 

 

山崎まさよしさんのOne more time, Once more Chanceの使いどころも最高で、「いつでも探しているよ、どっかに君の姿を」の歌詞が2人の気持ちを体現しており、音楽とアニメの融合も素晴らしい映画となっています。

 

 

 

 

 

 

アニメ映画 秒速5センチメートルを見た私の感想!

 

アニメ映画 秒速5センチメートルは美しいアニメーションと貴樹と明里の恋愛模様を中心にそれぞれの葛藤が繊細に描かれています。

 

秒速5センチメートルを見た私の正直な感想をまとめました!

 

 

アニメ映画 秒速5センチメートルを見た私の感想! ①美しい景色と心理描写の絶妙なバランス

 

新海誠監督の神髄といえば美しいアニメーションです。

 

特に今作では自然の美しさに目が留まりました。

 

モチーフとなっている桜や雪、そして種子島の海などがとてもきれいでリアリティがあり、惹きこまれました。

 

ロケットが撃ちあがった後の雲もまた種子島ならではの風景で印象的でしたね。

 

その中で生きるキャラクターたちがそれぞれの葛藤を吐露していくところも、詩的表現に共感できるところもたくさんあり、心の中にすっと入っていく感覚がありました。

 

美しいアニメーションと登場人物の繊細な心の声のバランスが今作が評価されている要因なのだと思います。

 

 

 

アニメ映画 秒速5センチメートルを見た私の感想! ②初恋の切ない恋模様が儚い

 

貴樹と明里、そして花苗の初恋がなんといっても心を揺さぶられる内容となっていました。

 

幼なじみとして知り合った2人が遠くに転校する前に会う約束をする2人ですが、手紙で待ち合わせをするというのもアナログでグッときますよね。

 

しかし、まさかの3月の雪で電車が大幅に遅延。

 

携帯電話が当たり前の現代であれば、メールで遅れる、と一報すればいいのに当時はまだ公衆電話の時代だからこそのもどかしさが伝わってきました。

 

 

雪で帰れなくなった2人が道端の納屋で一晩過ごすというのは、親目線になるとなんということだ!と思ってしまうのですが、中学生の2人にとっては大冒険でかけがえのない秘密の思い出になったのでしょう。

 

 

そして高校生になった貴樹に思いを寄せる花苗の片思いも見ていて切なくなりました。

 

学生時代はずっと片思いをしていたので花苗の気持ちの方がずっと共感をしてしまいました。

 

一緒に帰るだけでドキドキしたり、彼のために勉強を頑張ったり…という花苗の一途な思いに胸がぎゅっとなりました。

 

 

 

 

アニメ映画 秒速5センチメートルを見た私の感想! ③なぜ貴樹と明里の別れは別れた?渡せなかった手紙の意味

 

すれ違いから離れることになった貴樹と明里。

 

明里が両親と結婚について語るシーンもあり、貴樹と結婚するのか?と思わせておいて、実は…という思わぜぶりもなかなかのえげつない脚本だと思いました。

 

もちろんハッピーエンドの方が世間的には求められるのかもしれませんが、正直なところフィクションすぎて冷めてしまうかもしれないなと思い、私はこの結末には納得をしています。

 

お互い2人が別々に生活し、明里は別の人と結婚を決めている、というラストは逆にリアリティがあるなと感じました。

 

 

岩舟で久しぶりに会った時、貴樹も明里も手紙を用意していたのに渡すことができずにいました。

 

その手紙には「好き」と好意をはっきり伝えた内容が書いてあったのでしょう。

 

キスをしてお互いの好意を確認しつつも、「好き」という言葉を受け取っていないことで顔が見えない中、不安に感じてしまい、心の距離も離れてしまったのかもしれません。

 

あの時手紙を渡してしっかりと気持ちを伝えていれば結末は変わっていたのかもしれない…と思うと、人生とは不思議なものだと感じます。

 

 

秒速5センチメートルの実写映画はどうなる?

 

2025年10月に松村北斗さん主演で秒速5センチメートルが実写化されることになりました。

 

アニメ映画は約60分の尺でしたが、実写映画は約2時間になる予定で、おそらくアニメの3話部分の大人になった部分を詳しく描かれるのだと思います。

 

主演が遠野貴樹役を演じる松村北斗さんということもあり、大人になった貴樹のストーリーがメインになると予想しています。

 

実写化になって秒速5センチメートルの世界がどう表現されるのか楽しみです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まとめ:秒速5センチメートルは切ない初恋ストーリー!悲しい結末も現実味が感じられる

 

新海誠監督の秒速5センチメートルは切ない初恋の恋愛模様と青春ならではの葛藤を美しいアニメーションで表現しています。

 

少し切ない結末に苦しくもなりますが、小学生から大人になる成長の過程がリアルでもあります。

 

 

私が秒速5センチメートルのアニメ映画を見て感じた感想は下記の通りです。

 

 

①美しい景色と心理描写の絶妙なバランス

②初恋の切ない恋模様が儚い

③なぜ貴樹と明里の別れは別れた?渡せなかった手紙の意味

 

 

2025年公開の実写映画と合わせてぜひチェックをしてみてください!!